街中でおじいちゃん・おばあちゃんが電動のカートに乗って移動する姿を見かけたことはありませんか
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足腰が衰えてきて、歩行が大変になってきたり、転倒の不安がある高齢者は、「自分も使ってみたいな」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、いざ購入を検討する際には、「どこで買えるの?」「免許は必要なの?」「歩道を走っても良いの?」等、様々な疑問が湧いてくることでしょう。
今回は、そのような疑問にお答えすべく、高齢者におすすめの電動カート(シニアカー)について解説し、実際におすすめの商品もご紹介します。
この記事を最後まで読めばシニアカーについて理解が深まり、購入を検討されている方の手助けとなることでしょう。
シニアカーとは
まずはじめに、シニアカーとは何なのか解説していきます。
シニアカーとは電動で動く「小さな車」のような外見の乗り物です。
手元のハンドル操作によって移動することができます。
シニアカーは道路交通法で「歩行者」と同じ扱いとなっているため、歩道を走ることができ、運転するのに免許は必要ありません。
また、シニアカーの速度は時速6km/hまでと定められており、これは成人の歩く速さと同じくらいの速度です。
歩行が困難な高齢者の移動を補助するのが主な目的のものが多いですが、高齢者以外にも体の不自由な若者の移動も補助します。
シニアカー・電動カートの違いについて
「シニアカー」と「電動カート」はどう違うのか?と疑問を持つ方もいらっしゃいますよね?
厳密にいうと、シニアカーは皆さんがイメージする街中で高齢者が乗っているような乗り物を指し、電動カートはそれよりも広義の意味合いで使われるようです。
つまり、シニアカーは電動カートの枠組みの中の一つと認識すればよいでしょう。
ただ、実際にシニアカーや電動カートは、多くの場合同じ意味で使われていることが多いようです。
シニアカーの運転には免許が必要か
シニアカーを街中で筆者が初めて見た時に思ったのが、「あれって免許がいるのかな?」という素朴な疑問でした。
皆さんのなかにも気になっている方が多いと思います。
結論からいうと、シニアカーで移動するのに免許は必要ありません。
シニアカーは道路交通法で「歩行者」と同じ扱い
シニアカーは道路交通法で「歩行者」として扱われます。
そのため、シニアカーで移動する際に免許は必要なく、歩道を走ることが可能です。
シニアカーの速度は時速6km/hまでと定められています。
これは成人が歩くスピードと同じくらいです。
歩行者と同じ扱いといえど、歩道で人とぶつかってしまう等の事故やトラブルの可能性は歩行者よりも高くなるため、慎重な操作や念入りな点検が求められます。
また、当然ですが歩行者としての交通ルールを守らなければならない点にも注意が必要です。
シニアカーで走れる場所
ここからは、シニアカーで走れる場所について解説していきます。
シニアカーは公道を走っても良いのか?
前の項でも説明しましたが、シニアカーは道路交通法で「歩行者」と同じ扱いです。
したがって、歩道がある場合は歩道を走らなければいけません。
歩道がない場合は公道を走行できますが、道路の右端を注意して走行する必要があります。
シニアカーは段差や坂を登れるのか?
シニアカーは急な坂道や段差・深い溝は不得意なものが多いです。
シニアカーにもよりますが、一般的に10度以上の急な坂道を走行することは避ける必要があります。
また、8cm以上の段差、12cm以上の溝についても避けた方が良いです。
このくらいならいけるかも…とチャレンジしてしまうのがトラブルや故障、事故などのもととなります。
シニアカーは大事に、慎重に扱うことを心がけましょう。
シニアカーのメリット
ここからは、日々の生活でシニアカーを利用するメリットについて解説していきます。
高齢者がシニアカーを利用することで以下のようなメリットがあります。
- 日々の移動が楽になる
- 歩行や自転車での移動に比べて転倒の心配がなくなる
- 外出意欲が向上し行動範囲が広がる
- 操作が分かりやすい
- 免許返納後も運転できる移動手段となる。
足腰が衰え徒歩での移動が大変になってきた高齢者にとって、シニアカーを使った移動は体への負担を減らし日々の移動を楽にしてくれます。
これにより、自宅に閉じこもりな高齢者の外出意欲を高めることができ、行動範囲も広くなります。
自転車や徒歩での移動と比較し転倒などのリスクも低くなるため、安全に移動できるのもメリットだといえますね。
また、シニアカーは高齢者が使う前提で作られたものも多く、操作がなるべく分かりやすく扱いやすいものが多いです。
前の項で説明した通り、シニアカーを運転するのに免許は必要ないため、運転免許を返納した高齢者の乗り物として活躍できる点もシニアカーの魅力です。
シニアカーのデメリット・トラブルの危険性
ここまでは高齢者がシニアカーを活用するメリットについてお話ししてきましたが、反対にデメリットについてもご紹介していきます。
- 急な坂道や段差、大きな溝がある道では走行ができない。
- バッテリーは消耗品
- 重量が重く転倒や故障の際の移動が困難
- 誤操作による事故の危険性
シニアカーは坂道や段差、溝がある道は苦手です。
シニアカーの性能や大きさにもよりますが、一般的に10度以上の急な坂道を走行することは避けた方が良いでしょう。
8cm以上の段差、12cm以上の溝についても乗り越えるのは難しいといわれています。
また、シニアカーを動かすバッテリーは消耗品となります。
使用していくことで劣化し、1~3年程度で交換する必要があります。
シニアカー自体の重量の重さも、高齢者にとっては大きなデメリットです。
故障や転倒・乗り上げ等の際に高齢者の力で動かすことは難しくなるでしょう。
その他にも、誤操作による転倒・転落や他の歩行者を巻き込んだ事故などの危険性もあります。
シニアカーの購入を検討する前に、このようなデメリットをしっかり把握し、使用する際には点検を欠かさず慎重に安全に運転することを心がけましょう。
シニアカーはどこで買う?
ここまで解説してきたシニアカーですが、実際に購入を検討する際に「どこで買えるの?」と疑問に思いますよね。
シニアカーを購入する場合は、シニアカーの取り扱いのある実店舗での購入と、「Amazon」や「楽天」などのインターネットショッピングサイトで購入する2通りの方法があります。
実店舗での購入した方が、実際に現物を確かめたり、店舗によっては試乗させてくれたりするお店もあるため、納得した状態で購入しやすいメリットがあります。
対して、「Amazon」や「楽天」などのインターネットショッピングサイトで購入する場合は豊富な種類や性能のなかから自分に合ったシニアカー選ぶことができます。
それぞれメリットがあるため、自分に合った方法での購入を検討してみてください。
実店舗での購入 | インターネットでの購入 | |
メリット | ・実際に見て、触って確認できる ・店舗によっては試乗できる | ・豊富な種類から選べる ・自宅で選び、購入できる |
デメリット | ・取り扱いの種類が少ない ・シニアカーの取扱店舗が少ない | ・現物とイメージが違う場合がある ・インターネット環境が必要 |
シニアカーは介護保険を利用したレンタルもおすすめ
シニアカーの購入を検討する際、一番の悩みとなるのは「価格」ですよね。
シニアカーは高齢者の日々の移動を楽にしてくれるとっても便利な乗り物です。
それだけに、購入費用はピンキリですが10万~50万円くらいで、決して安くない買い物となります。
経済的な問題で悩まれている方には、介護保険を使ったレンタルという方法もおすすめです。
シニアカーを購入するとなると、値段が高額であるため介護する家族に経済的な負担がかかります。レンタルの場合、購入するよりは費用をかけずに済みます。さらに、介護保険制度を利用することでより負担を減らしてシニアカーをレンタルすることが可能です。
フランスベッド公式HP シニアカーの介護保険制度によるレンタル代金の違いとは?
介護認定をお持ちであれば、介護保険を利用して少ない自己負担額でシニアカーをレンタルすることが可能です。
この要介護認定の基準が要支援1、2もしくは要介護1の場合は、基本的に介護保険を利用してのシニアカーのレンタルは認められないので注意が必要です。ただし、要支援1、2、要介護1であっても、日常での歩行が困難であったり、移動の支援が必要であったりすることが認められた場合は、介護保険を利用してシニアカーをレンタルすることができます。
フランスベッド公式HP シニアカーの介護保険制度によるレンタル代金の違いとは?
介護保険を使うには「要介護認定」が必要です。
上記の引用文章に書かれている「要支援1,2」や「要介護1」というのは、要介護認定をした際に行われる認定調査の結果、判定された介護度の度合いを示します。
要介護の認定調査の結果、比較的軽度な「要支援1,2」や「要介護1」の判定が出た場合、基本的にはレンタルの制度対象に当てはまらないのですが、歩行や移動が困難で支援が必要だと特別に認められた際は対象となる場合もあることがわかります。
要介護認定をまだ取得しておらず、シニアカーのレンタルの制度を利用したい場合は、お住まいの地域の自治体の窓口や、地域の包括支援センターへ相談してみることをおすすめします。
もう既に要介護認定をお持ちの方であれば、担当のケアマネージャーへ相談してみてください。
高齢者向け電動カート(シニアカー)のおすすめをご紹介!
ここからは実際に、高齢者におすすめの電動カート(シニアカー)をご紹介します。
Amazon、楽天の二つのインターネットショッピングサイトにおいて、
- 評価が☆4以上
- レビュー件数が100件以上
上記二つの条件を両方満たす商品を探したところ、見つかったのは1つの商品だけでした。
車椅子 シニアカー 運転免許不要 ハンドル形電動 BEST LIFE(正規品) 福祉用具情報(TAIS)登録 HG-DWAC01S 【送料無料】 軽量 シルバーカー シニア カート 電動カート 電動車椅子
- 楽天評価:☆4.03
- 楽天レビュー件数:110件
連続走行距離36㎞のコスパ最強なシルバーカーです。
工具不要で折りたたむことで、車のトランクにも積載可能なくらいコンパクトになります。
付属のカゴは簡単に取り外し可能で、お買い物にも最適です(^^)/
壊れにくい頑丈設計となっており、定期的なメンテナンスも不要なノーパンクタイヤを採用している点も魅力の一つですね。
ここからは、実際に購入した方のレビューをいくつか紹介していきます。
注文してから4日程で届きました。息子(孫)がサクッと作り、試運転したら坂も問題なく登れた様で、82歳の母にスピードを一番遅くして乗せてみたと。スクーターに乗っていた為ハンドル操作がなかなか上手く行かなかったようですが、徐々に慣れていくとのこと。バックが出来るのがいいと言っていました。近くのデパート(ショッピングモール)に電話して、駐車場を聞いた所、館内は乗っていいと言われましたが、母は恥ずかしいとの事で、問い合せた所インフォメーションで預かってくれると言われ一安心。入院した父からの電話でも興味深々な様子。とても良い買い物が出来たと思いました。
引用元:楽天HP 購入した方のレビュー
組み立てもはめるだけだったりネジで止めるだけだったりととても簡単で、一人で行うことが出来ました。今まで原付バイクに乗っていたおばあちゃんが免許返納するにあたり、近所にお出かけするのにちょうどいいのもがないかと探していたところ、こちらの商品を発見しました。操作も簡単で乗りやすいです。ただ、曲がる時の感覚だけは何回も乗って慣れないとなと感じました。
引用元:楽天HP 購入した方のレビュー
届いた後の組み立ても簡単に行えそうですね。
シニアカーに乗ったことがある方なんてそうそういないと思うので、最初のうちは運転操作に戸惑うかもしれません。
また、店舗によっては店内での使用も認められる場所が多いようです。
大型のショッピングモールなどでは特に活躍しそうですね。
車に載せてもらい、ご家族との買い物の際にも利用できそうです。
まとめ:高齢者の移動には電動カート(シニアカー)がおすすめ
今回は、徒歩での移動が困難になった高齢者の移動におすすめの電動カート(シニアカー)について解説し、実際におすすめのシニアカーも紹介しました。
シニアカーは高齢者の移動を楽にし、行動範囲を広げてくれる反面、事故などのリスクも高まるため、交通ルールの厳守や慎重な運転など注意が必要です。
今回の記事を参考に、「最近移動が大変になってきたな…」と感じる高齢者やご家族の方は、ぜひシニアカーの導入を検討してみてください(^^)/
また、別の記事では高齢者におすすめの「シルバーカー」(手押し車)についてもまとめていますので、こちらも興味があれば是非ご覧ください。
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