・一人暮らしで、自宅で何かあったときに心配だなと感じる高齢者の方
・高齢者と離れて暮らすご家族の方
皆さんこんにちは、ヨシダ課長です!
今回は一人暮らしの高齢者や離れて暮らすご家族の方向けに、何かあったときのための見守りについて、おすすめの「カメラ」や「センサー」を使った方法を解説します。

筆者は過去に行政職員として自治体の介護保険・高齢者専門の福祉部局に所属していました。
その間に高齢者や高齢者を支援するご家族の「生の声」をたくさん聞き、課題の解決に向けたアプローチを一緒に行ってきました。
現在はそんな過去の経験を活かした情報発信をブログという媒体で行っています。
一人でも多くの方の参考になれば嬉しく思います。
一人暮らし高齢者が抱えるリスク

まずはじめに、過去に行政職員として自治体の高齢者専門福祉部局に4年間在籍していた私が、一人暮らし高齢者が抱えるリスクについてお話しします。
孤独死のリスク
高齢者の事故による死亡の統計を見ていくと、外出先での事故よりも自宅での事故の方が意外にも多いんです。私も最初聞いたときはとっても意外でした。
自宅内での事故というのは具体的にいうと、「階段から転落」「足を滑らして転倒」「お風呂場でのヒートショック」などが挙げられます。
年齢を重ねて高齢になってくると、身体機能や認知機能が低下することにより、こういった事故に遭う確率は高くなってきますし、同時に事故に遭った時の重症化リスクも高くなっていきます。
一人暮らしの場合、一番の問題は「発見が遅れてしまう」ことです。
家族が離れて暮らしており、友人や知人も少なく近所付き合いも希薄な高齢者はたくさんいます。
このような方が自宅で事故に遭ってしまった場合、助けが呼べずそのまま時間が経過してしまい、自宅内で孤独死という最悪の結果に繋がってしまうケースは毎年多く発生しているのです。
認知症による独り歩きのリスク
高齢者が認知症を発症してしまった場合、怖いのが「独り歩き」のリスクです。
私が行政で働いていたときも、認知症高齢者が行方不明となってしまい家族から警察に行方不明届が提出される事例が多くありました。
発見された事例でも、隣の市まで歩いて行ってしまって保護されたケースもありました。最終的に見つかったからよかったですが、誰もいない山奥などに歩いて行ってしまった場合などを考えると、非常に恐ろしいですよね。
一度行方不明になってしまった方が、短期間に複数回行方不明になってしまう場合もあります。ご家族は必死に対策を考え実行されるのですが、なかなか完璧には予防できない現状があります。
施設入所は高齢者が嫌がるケースも

高齢者の一人暮らしのリスクについて説明してきましたが、対処法を検討するにあたって選択肢に挙がるのが「施設入所」です。
高齢者が入所できる施設の種類はいくつかあり、身体状況や認知機能など身の回りのことをどれだけ自分自身でできるかによっても選択肢が変わってきます。
今回詳しく紹介しませんが、介護が必要な方であれば介護保険を利用して少ない負担割合で入所できる場合もあります。
施設入所を検討する場合、お金の面はもちろん判断材料になりますが、経済的に入所できる状態であっても高齢者本人が施設入所に抵抗を感じる場合があります。
もちろん人によっては、身の回りのことを支援してもらえる施設への入所は嬉しいという方もいらっしゃるでしょう。個人個人考え方が違うので当然です。ですが私は、「施設になんか絶対に入りたくない!」という高齢者も大勢見てきました。
身の回りのことを誰かにやってもらうことが苦手な方もいます。また、施設に入所するとなるとある程度の集団生活を強いられる状況になるので、今まで一人を謳歌してきたような高齢者にとっては環境の変化に適応できず辛い思いをする方もいるかもしれません。
経済面に加えて、高齢者本人の意思の問題もあり、安直に「施設に入ればいーじゃん」とはならない問題があります。
在宅での「見守り」という方法

身体機能や認知機能が衰えてきた高齢者の在宅生活は、離れて暮らすご家族にとっても心配が尽きませんよね。
そんな不安を少しでも和らげるためにおすすめなのが、高齢者の在宅生活を「離れて見守る」という方法です。
お弁当の配食サービス等を利用した安否確認などの「接触型」や、カメラやセンサーなどを用いた「非接触型」の方法があります。
そのなかでも今回ご紹介するおススメの方法は、カメラやセンサーなどを活用した「非接触型」の方法です。
パナソニックのカメラやセンサーを使った見守り
今回ご紹介するのは「パナソニック」のカメラやセンサーを使った見守りの方法です。
パナソニックさんでは高齢者の見守りを意識したカメラ・センサーがいくつか開発されています。
それらを組み合わせて効果的に「見守り」を実施することで、高齢者に配慮しながらも大きな役割を果たすことができます。
玄関にカメラを設置してホームセーフティー!
パナソニックの公式HPでは、「スマ@ホーム システム活用術」と題してシニアの見守りの方法を提案しています。
パナソニックHP https://panasonic.jp/hns/contents/katsuyo/senior.html

高齢者の玄関にパナソニック製のカメラを設置することで、ホームセーフティーの機能を果たすことができます。
来客時にカメラの内臓センサーが反応し、遠隔で離れて暮らす家族からお声がけすることもできます。高齢者を狙った怪しい訪問販売や営業などへも、家族がしっかり見張っているということを知らせることができ、有効な対策になります。

また、高齢者が出かけるときや帰宅したときにもカメラの内臓センサーが反応し、離れて暮らすご家族が把握することができます。
遠隔での声掛けも可能なため「どこ行くの?」「おかえり」などといったちょっとしたコミュニケーションを図ることも可能です。この点は高齢者も嬉しいポイントかもしれませんね。
温度を検知して事故を防ぐ
高齢者の自宅内での事故は転倒や階段からの転落が多いですが、気温の低下・あるいは上昇による体調不良にも気をつけなければなりません。
特に認知症の高齢者は真夏でもエアコンをかけずに長袖を着たり、逆に真冬でも暖房をかけずに過ごすなど、気温対応ができない方もいらっしゃいます。
パナソニックのカメラをリビングに設置すれば、部屋の気温が適正に保たれているかを離れて暮らすご家族が把握することができます。
適正温度を上回ったり下回った場合、温度設定するよう高齢者に声掛けすることもできますし、遠隔操作が可能なエアコンで温度を設定することも可能です。
温度センサーだけの導入でしたら、高齢者もプライバシーを侵害されない形で抵抗なく見守りできます。見守られる高齢者の意思を尊重しながら、導入については検討するのが良いでしょう。
また、別の記事で「高齢者でも安心して使用できるおすすめの暖房器具」についての紹介をしているので、興味があればそちらも是非ご覧ください(^^)/
人感センサーを使った「安否確認」

トイレや冷蔵庫など、日常的によく通ったり使ったりする場所に「人感センサー」を設置することも、安否確認の方法として非常におすすめです(^^)/
上で解説したように、高齢者が自宅内の事故で助けを呼べず身動きが取れない状況になってしまった時、いかに早く発見するかが重要なポイントになります。
日常的に使っている場所に人感センサーを設置すれば、反応がなかった場合に「何かあったのかも」と早めに気づくことができ、最悪の結果を防ぐことに繋がります。
また、センサーが問題なく反応している記録を日々確認することで、見守る側の家族も安心感を得ることができますね。
パナソニックが提案する見守りは、高齢者の尊厳への配慮を感じられる。
パナソニックが提案する高齢者の見守りについて、筆者が感じたことを正直にお話しします。

カメラやセンサーを使った「見守り」は他にもたくさんあるが、パナソニックが提案する見守りの形は「高齢者の尊厳」に配慮しながら、十分な安心を見守る側・見守られる側に与えることができるよう考えられたものだと感じました。

配慮って、例えばどんなところが?

高齢者はプライバシーを侵害されるような気持になり、家族の見守りを拒んでしまうケースは多くあります。今回ご紹介した「スマ@ホーム システム活用術」では、見守りの導入に抵抗を感じる方には、例えば部屋の温度管理だけでもどうか。玄関だけに設置するのはどうか。人感センサーの設置だけはどうか。など、個人の意思に寄り添うことができるよう選択肢の幅が広いのが特徴だと思います。それによって見守られる側のストレスが少ない見守りの形を提案しやすいですよね。

確かに、選択肢が広いと自分たちに合った方法が見つけやすいかもしれないわね。
後でトラブルになるのも嫌だし・・・

気になる点はどれだけ正確に機能が働くか、ですね。
例えば人感センサー等は高齢者が通っているのに検知しなかったりすると、見守る家族が「何かあったのかも」とびっくりしてしまいますよね。目的に対しての正確性という面が気になるところですが、そこは大手のパナソニックさんの技術力ということで一つ安心材料にはなるかもしれませんね。
「スマ@ホーム」を利用するにはネットワーク環境とホームユニットが必要な点に注意
パナソニックの「スマ@ホーム」について紹介してきましたが、利用にはWi-Fiを使用したネットワーク環境と「ホームユニット」が必要な点にご注意ください。
定額料金や設置工事などが必要ないのもこのシステムの魅力ですが、ネットワーク環境がないのにカメラやセンサーだけ買っても利用ができません。また、カメラやセンサーの利用にはネットワークと繋がった「ホームユニット」が必要なようです。
購入を検討される場合はパナソニックのHPまたはAmazonなどの販売サイトの商品紹介ページをしっかりご覧いただき、必要な環境を整えてくださいね(^^)/
まとめ
今回は、パナソニックのカメラやセンサーを活用した、「スマ@ホーム」という高齢者の見守りの方法をご紹介しました。
高齢者の尊厳への配慮がされたパナソニックさんの提供する見守りは、プライバシーを侵害されることに抵抗を感じ見守りの導入を嫌がるような高齢者でも受け入れやすい方法かもしれません。
高齢者の見守りは、見守られる高齢者の「意思」を尊重しながら、自分たちに合う方法を色々組み合わせて行っていくことが望ましいです。
今回ご紹介した方法以外にも、例えば「ペットロボット」を使った見守りなど、高齢者を見守る他の方法についてまとめた記事を書いていますので、興味がありましたら是非ご覧ください(^^)/
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