・親の介護に疲れてしまった人
・親が高齢世代になり、将来の介護負担が心配な人
皆さんこんにちは!ヨシダ課長です(^^)/
今回は「親の介護が辛い」「もう疲れた・・・」など、日々奮闘してお疲れのあなたにエールを込めて、読むことで心が少し楽になるようなおすすめの本を紹介します。

筆者は過去に行政職員として自治体の介護保険・高齢者専門の福祉部局に所属していました。
その間に高齢者や高齢者を支援するご家族の「生の声」をたくさん聞き、課題の解決に向けたアプローチを一緒に行ってきました。
現在はそんな過去の経験を活かした情報発信をブログという媒体で行っています。
一人でも多くの方の参考になれば嬉しく思います。
親の介護の負担は本当に大きい

追い詰められる働き世代
この記事を読んでいる方のなかにはもう既に身をもって経験されている方がいるかもしれませんが、親の介護含め家族の介護をするというのは心身共に本当に大変なことなのです。
今更改まっていう必要もないかもしれませんが、少子高齢化社会が進行しています。
高齢者が増えていくにつれて、親世代の介護に負担を強いられる方も非常に増えてきています。
なかには子育てと親の介護の負担が同時に来てしまう「ダブルケア」の状況となってしまうような方も増えてきました。どちらか一方だけでも大変な負担なのに、両方完璧にやろうとして自分自身が追い詰められ、病気になってしまったり精神を病んでしまったりする方もいます。
行政のサービスでは手の届かない部分もあるのが現状
私は過去に地方自治体の介護保険・高齢者専門の福祉部局に勤めていた経験があります。
その期間に、親の介護で悩むたくさんの方の相談に乗ってきました。
仕事をしながら親の介護をしている方も多く、精神的に疲弊している様子を生で見てきました。
また、なかには介護負担から仕事を続けることが難しくなり、退職してお金に困ってしまうケースもありました。
「あちらを立てればこちらが立たず」まさにそんな状況で追い詰められている方を多く見てきました。
行政が実施する介護保険のサービス・介護保険外のサービスについては、介護保険の制度が設立された2000年の当時に比べると劇的に手厚い内容となってきたことは実感しています。
ですが、それでも行政のサービスだけでは手が届かない、ご家族でないとできない支援の部分は少なからず存在しているのが現状です。
親の介護の悩みは相談しづらい

私が行政職員の頃、親の介護で悩みを抱える方の相談を聞いて一番感じたことは「限界ギリギリまで我慢した」方が非常に多いということです。
金銭面や体への負担から、追い詰められてどうしようもなくなってしまった。あるいは体を壊してしまって頑張れなくなってしまった、といった相談も多くありました。
「こんなに悪くなる前に、もっと早く相談してくれたらよかったのに・・・」相談を聞いて、そう思ったことも何回もありました。
けれど、できないんですよね。
親の介護についての悩みはデリケートな家族の問題を含むこともありますし、仲の良い友人・知人に相談することも恥ずかしくてできない人が多いんです。
行政等の専門機関への相談も一歩遅れてしまう方も多いです。「自分たちで何とかできる」「もっと頑張れる」と思って無理をしてしまう方が多くいらっしゃいます。
親の介護で悩みを抱える方は、「周りに相談できず、限界まで頑張ってしまう」方が多いのです。
最悪の場合、虐待や自殺へ繋がってしまうケースも

私が行政で働いていた頃、担当業務の一つに「高齢者虐待」の対応のお仕事がありました。
高齢者虐待とは、高齢者が家族から「人としての尊厳を傷つける」行為を受けることです。
一番イメージしやすいのが殴る蹴るといった暴力だと思いますが、高齢者虐待はそれ以外にも、暴言や金銭搾取、介護ネグレクトなど様々な内容を含みます。
こういった行為が発見され通報された場合、行政は事実確認をしたうえで対策を講じる必要があります。最悪の場合は高齢者の身体・声明を守るため強制的に「分離」をすることもあります。
高齢者虐待をしてしまったご家族の話を聞くと、介護疲れから虐待に発展してしまったというケースを数多く見てきました。
最初のうちは一生懸命高齢者のために介護していたが、疲労の積み重ねから虐待してしまうようになってしまう方もなかにはいらっしゃいます。
また、介護疲れが限界に達した場合、その行き場のない感情を高齢者に向けるのではなく、「自殺」という選択肢を選んでしまう方もいらっしゃいます。
それほどまでに追い詰められてしまうケースも実際に存在するのです。
そうならないよう、介護者の「心のケア」というのは非常に重要なことなのです。
本を読むことで「頑張っている仲間がいる」ことを知る

この記事のメインテーマは「本を読む」ことで少しでも楽になってもらうこと。
実際に日々親の介護に奮闘している方にとっては、「本なんか読んでいったい何になる」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、本を読むことで「親の介護で悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」と実感することは、疲れた心を軽くしてくれるきっかけとなるかもしれません。
親の介護で悩む方は少子高齢化の時代背景とともに増えてきて、今や大きな社会問題となっています。
それと比例して多くの「親の介護」に関する本が出版されてきました。
親の介護をする方に有益な情報はもちろん、メンタルコントロールの方法まで書かれた本も多くあるため、様々な面で本を読むことがプラスに働くかもしれません。
ぜひ一度、今回ご紹介する本を手に取って読んでみてください(^^)/
本だけではなく、親の介護に奮闘する日常を書き留められた「ブログ」なども良いかもしれません。
親の介護が辛い時に読むおすすめの本をご紹介!

親の介護は9割逃げよ

親の介護の問題について、親子が共倒れにならないよう様々な問題に関する解決策について書かれた本です。
結構インパクトのあるタイトルですが、中身はいたって真面目に「親の介護」の問題に向き合っています。
一方で、タイトルにもある「逃げる」という感覚は自分のケアをしながら頑張るなかでどこかで必要になってくるスキルなのかもしれませんね。
一人で抱え込まないことが重要だということも、この本から学ぶことができます。
また、本の後半部分には実際の体験に基づいたアドバイスも聞くことができます。
これから親の介護に備えて何か準備をはじめていきたい、といった方にもおすすめできる本です!
親の介護は9割逃げよ 「親の老後」の悩みを解決する50代からのお金のはなし (小学館文庫プレジデントセレクト) [ 黒田 尚子 ]
老いた親へのイラッとする気持ちがスーッと消える本
この本は高齢となった親との向き合い方について学べる本です。
どちらかというと介護するご家族のメンタルケアに近い内容ですね。
親の介護に奮闘する方にとって、高齢者が発する言葉の一つ一つに腹立たしく思う方もいらっしゃると思います。
それは自然な感情で、当たり前のことなのです。
そんな時に活躍する考え方のヒントを、この本は教えてくれます。
高齢者がなぜそんな態度をとってしまうのか、原因や理由を科学的に知ることで、感情のコントロールが楽になるかもしれません。

親の介護をしないとダメですか?
テレビ番組でのコメンテーターや、雑誌等のコラムで活躍する吉田潮さんが、自身の父親が認知症になってしまった体験を踏まえて書かれた本です。
こちらもなかなかインパクトのあるタイトルですよね。
プロに任せるべきところはプロに任せてしまう。うまく「甘える」ということの大事さを、この本からは学ぶことができます。
持続性のある介護を目的とした、割り切った向き合い方は斬新で参考になるかもしれません(^^)/
親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ
暗く重たい「親の介護」の問題を、明るくポジティブに書いた初心者向けのバイブル的な本です。
実際に行政職員として働いていた私には耳が痛いですが、
「福祉は自己申告。やったひとだけトクするしくみ」
「待ってるだけでは何も始まらないのが介護サービス」といった言葉を合言葉に、実際に自信の母親を看取った「りんこ流バカを見ないための裏ワザ」が炸裂した内容となっています。
筆者のリアルな体験を通じた学び、介護する側・される側の心情など細かく書かれており、とても参考になる一冊です。
まとめ
今回は、親の介護に日々奮闘する方や、これから始まるであろう親の介護が心配な方向けにおすすめの本を紹介しました。
今回ご紹介した本が、日々頑張るみなさまの心を少しでも楽にしたり、解決のヒントになれば幸いです。
また、今回の記事で「行政のサービスでは手が届かない部分がある」と解説しましたが、もしかすると使えるのに知らなくて使っていないサービスが存在する可能性はあると思います!
少しでも悩みがある方は、住んでいる自治体の市役所や、地域の包括支援センターに相談に行くことを強くおススメします。解決のヒントを、専門職が一緒に考えてくれることは心強いですよ!
別の記事で高齢者の「見守り」について詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧いただけたら幸いです(^^)/
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