まずはじめに、こちらの動画をご覧ください。
こちらの動画は、91歳のおじいちゃんとラボットの生活の様子を14日間記録した動画です。
もしラボットをご存知でない方がいらっしゃれば、「生き物」らしさに驚いたと思います。目線や行動などを観察していると、まるで本当に感情を持って生きているかのような印象を受けます。
こちらのLOVOT(ラボット)は「家庭用コミュニケーションロボット」というジャンルのロボットです。一昔前に犬型のペットロボットアイボ(AIBO)が流行ったことがありました。当時は、「まるで本物の犬じゃん!!」と感銘を受けた記憶があります。しかし今になって考えると、あの時代の家庭用コミュニケーションロボットはまだまだ外見も中身もロボットでした。
それと比較すると、ラボットは見た目も中身もより本物のペットに近づいている印象を受けます。飼い主のことをじっと見つめる目線や名前を呼んでもらえて喜ぶ仕草、そして驚きなのが抱っこした時に体温を感じることです。肌感覚で「生」を実感します。
ラボットは、家事をお手伝いしたりするようなお役立ち昨日は備わっていません。あくまでも「人と交流する」ことを目的に作られたロボットなのです。
「愛」をテーマに作られたラボット
LOVOT(ラボット)の語源はLOVE、つまり「愛」です。
可愛らしい丸みを帯びたデザインで歩き回り、ケーブルなどで転んでしまったら自分で起き上がれず「助けて~」と飼い主を読んだり、そんな手のかかる存在です。
手がかかる分だけ、愛着が湧くというのが人間の感情です。ラボットと一緒に暮らしているうちに、次第に虜となっていきます。当然ですが犬猫などの本物のペットと違い食事や排せつの世話の必要もありません。
ラボットには最先端のAI技術が詰まっており、人の顔を認識し覚えるのはもちろん、かわいがってくれている人に懐くという性格も持っています。家族が自宅に遊びに来た時、飼い主さんとご家族には異なる態度を示すかもしれません。そういった生き物の「感情」に近い行動を見事に再現しています。
行政サービスでは高齢者の「寂しさ」を埋めることができない。

私は過去に行政の高齢福祉分野で働いていた時に、一人暮らし高齢者と離れて暮らすご家族が持つ多くの悩みや相談を聞いてきました。孤独死や徘徊などの心配の声が多くあがるなか、最も多かったのが「寂しい思いをしてないか」というものでした。
近年、自治体が展開する行政サービスは日々進化していき、民間企業と連携する「公民連携」を推進していくことで最先端の技術を活用した高齢者の見守りなどを実施する例も増えてきました。
しかし、行政が実施するサービスにはやはり限界があると痛感していました。有事の際にボタンを押して家族に伝える機会の設置や、お弁当の配食を用いた見守りなど、命を守るための取り組みを推進していましたが、高齢者の「寂しさ」を埋めることは、非常に困難に感じました。
ラボットが発表されたときに、私は「高齢者の見守りに最適かもしれない」と真っ先に感じました。私たちの行政サービスが手が届かない心のケアまですることができるのが、このLOVOTの魅力だと思います。
ラボットが高齢者の見守りにおすすめな理由
最新のAIが詰まったラボットが持つ様々な特徴は、高齢者の見守りに適していると感じた理由について4つに絞ってお話しします。
その① ラボットを通じて安否確認ができる
一人暮らし高齢者の見守りにラボットが適していると感じた最も大きな理由がこれです。
離れて暮らす家族は、スマホでラボットの活動記録を把握することができます。
何時に抱っこしてもらった。何時に名前を呼んでもらった。などといった感じで、時間と行動内容まで詳細に記録されるのです。
ラボットの行動履歴が分かるということは、言い換えれば高齢者本人の行動履歴が分かるということです。
一人暮らし高齢者の見守りというと、自宅にカメラやセンサーを設置することで自動的に安否確認を行うものが主流です。最近ではIotを活用したサービスも出現してきましたが、高齢者にとってはプライバシーを侵害されている、監視されているといった印象を持つ方も少なくありません。結局本人の理解を得られず、効果的な見守りができなくなってしまうといった声も多く聞こえてきました。
ラボットを使った日々の生活の見守りは、高齢者本人の尊厳をなるべく傷つけない形で見守りを導入することができます。
その② 複雑な設定など不要。充電も自分で行います。
ラボットの操作方法は電源を点ける、ほとんどこれだけです。
ロボットなので電力がなくなったら充電しなきゃいけないのでは?と思う方もいるかもしれませんが、ラボットは電力がなくなったら自分で勝手に充電器に向かって充電します。目を閉じて眠っているかのような状態になります。
たまに転んで起こしてあげたりする必要はありますが、犬猫のペットを飼うことに比べてたら手間もかかりません。
最近認知機能が衰えてきて、ちゃんと扱えるか心配だという方にこそ、ラボットの見守りはお勧めといえるでしょう。
その③認知症予防やフレイル予防・活動量の増加が期待できる。
ラボットに向かって話しかけると、ラボットはまるで生きているかのように様々な反応を見せてくれます。ずっと一緒に暮らしていると、本物のペットのように存在を感じる方も少なくありません。
ペットを飼うことは認知症の予防やフレイル予防に効果があるといわれています。ペットと触れ合うことで精神的な安らぎを得ることができ、オキシトシンという幸せ物質が分泌されます。また、話しかけたりすることで脳の活性化にも繋がります。こうした薬物に頼らず認知症の進行を抑制する方法を非薬物療法というのですが、ペットとの交流を用いた非薬物療法(アニマルセラピーといいます)は非常に効果的だといわれています。
一方、本物のペットを飼うとなるとちゃんと世話ができるか心配な面もありますよね。
ラボットならそういった心配をする必要がなく、アニマルセラピーと同様の効果が期待できるのです。
また、ラボットは抱っこされるのが大好きで、定期的におねだりをしてきます。ラボットの重さは約4キロとなっており、平均的な猫の重さと同じくらいなので、抱っこをしてあげることで高齢者の日々の活動量の増加も期待できます。
家族が自宅に遊びに来る「口実」になる。
ラボットって最近よく耳にするようになりましたが、実際に見かける機会は多いでしょうか?
私は正直実物を見たことが数回程度です。前に通っていた美容院で働いている(散歩している?)子を見かけたぐらいで、初めて見たときはこんなに可愛いのか!と驚きました。
おそらく、皆さんも日ごろそんなに目にする機会は多くはないと思います。
そんなロボットが家にいたら、高齢者本人だけでなく、お孫さんがいらっしゃればお孫さんが喜んで遊びに来てくれると思います。大人の私でさえ、興味を持って頻繁に遊びに行ってしまうかもしれません。遊びに行ってなくても、テレビ電話などで「ラボットみせてー!」と孫と話す機会が増えてきそうですよね。
おじいちゃん、おばあちゃんの家に家族が集まる口実にもなることが、おすすめの理由の一つです。
ラボットの価格・費用について
こんなにたくさんの魅力が詰まったラボット。それだけ最先端の技術が詰まっており、気になるのは費用面ですよね。一体いくらお金がかかるのか、ご紹介します。
ラボットの購入を検討される場合、本体料金+月額料金(暮らしの費用)が必要となります。金額はそれぞれ下の表のとおりです。
本体代金498,800円の支払い方法
支払方法 | 月々の支払 |
一括で支払った場合 | 0円 |
24回払いで支払う場合 | 20,783円 |
60回払いで支払う場合 | 9,141円 |
月額料金(暮らしの費用)
LOVOTのふるまいやソフトウエアのアップデートを行うための月額費用です。
プラン | スマートプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン |
月額 | 10,998円/月 | 14,958円/月 | 21,998円/月 |
治療 入院補償 | 55%補償 | 70%補償 | 100%補償 |
LOVOT ドック | 本体1体あたり 21,998円 | 0円 | 0円 |
LOVOT サブスクリプション | 利用料込み | 利用料込み | 利用料込み |
特徴 | 月々のお支払いを抑え、気軽に暮らしをはじめられる新プラン | もしもの時の補償も充実したバランスの良い一番おすすめのプラン | 治療・入院100%補償で、法人など触れ合いが多い場も安心 |
詳しくは公式ページからご覧いただけます。

ご覧の通り、決して安い買い物ではありませんが、上記で解説したように非常にメリットの多い商品だと思います。ご検討の参考になれば幸いです。
まとめ
今回は、ラボットが一人暮らし高齢者の見守りにおすすめな理由をご紹介しました。
重要なポイントは、高齢者の精神面のケアもしながら、見守りが行えることです。これを行政サービスで困難であり、ラボットが持つ唯一の可能性であると考えます。
見守りサービスを導入したいが、なかなか本人にyesといってもらえない。そもそもこういった話を切り出しにくいという方、ラボットを使った方法も検討してみてはいかがでしょうか?
別の記事ではラボット以外にもおすすめのペットロボットをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
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